先日配信された第3回ケーキを海底のポストへ投函第3回公演「サカナ!サカナ!」
配信版をより楽しんでいただくために、年末に行われた座談会の風景をお送りします。
今回は「丸の内OLの強盗未遂」よりメインカップルの2人
丸の内うさぎ役・美里菜々とユウキ役・ヒデの座談会模様をお届け。
Q:菜々さんは初主演であったということで、セリフも多い中、役を演じるにあたって何か心掛けたことはありますか?
菜々:心掛けたことですか!テンションとエネルギー、熱量だけは絶対に落としてはいけない!って思っていたので、それは心掛けましたが…実際は自分のことで精一杯で…!(笑)なかなか周りを見きれなかった所は悔いが残りました…が、熱量とエネルギーと声量だけは負けないぞ!と思ってやっていました!
Q:その”熱量を維持する”というところで、やる前に行ってた準備やルーティンみたいなことはあるのでしょうか。
菜々:すぐ声を出そうと思っても出ないので、やる前に軽くストレッチをしたり口の運動をしたりしてました。セリフがとにかく多いので、噛まないように、口の運動をしたりとかっていうのはルーティンとしてしてました!あとはあんまり食べ過ぎない!(笑)お腹いっぱいになると動けなくなるから!(笑)
Q:確かに(笑)重たくなっちゃいますからね!(笑)仰る通り、すごくセリフが多かったですが、中でも言ってて共感した、印象に残ったセリフはありましたか?
菜々:えー!印象に残ったセリフは…どうだろう!最後の、”出来の悪いサーカスみたいだった”っていう台詞は、共感じゃないけど個人的にワードとして凄く好きで…セリフでの共感は…あんまり!(笑)リアル丸の内OLだけど、そんな…なんか理想だなって思った(笑)ヨガにメイクにお弁当……メイクぐらいしかしてねぇなって思った!(笑)星占いもチェックあんましねぇなみたいな感じで…
Q:(笑)では、うさぎは結構実際の菜々さんとはかけ離れた感じだったのですね!
菜々:実際は…うんそんなお弁当作らないし…!(笑)
Q:それでいうと、うさぎと共鳴する所…というか共感する所というのはなかったですか?
菜々:あ、でもその何だろう、「結婚に行き急いでる感じ」はやっぱり女性としては分かる…!素直になりきれない感じとか、年下をちょっとこう何だろう…下に見てしまう所はなんとなくわかります!(笑)「しっかり…しなきゃ…!」みたいなのはわかるかなぁ~(笑)
Q:なるほど、そのあたりでは共感するところがあったと…!
菜々:大丈夫かなこれ(笑)
Q:では次の質問ですが…ヒデさんはユウキ役として、菜々さんはうさぎ役として役作りにおいて心掛けたことはありますか?
ヒデ:”今回だから何をやった”とかいうのではなくて。ちゃんと”役としての自分”を踏まえた所から考えた…とか色々ありましたが…関係性とかは意識してたかなと思います。空いた時間で話をするとかは心掛けるよう、意識はしていたかなと思います!
Q:なるほど…菜々さんは…?
菜々:私もヒデと同じで、役の生い立ちを考えたりとか、空いてる時間電話でヒデと話をして…ヒデ個人とのコミュニケーション、役としてではなくて、根本のコミュニケーションから、やっぱりお芝居に反映されるものは多分にあるので、そこのコミュニケーションは今まで以上にとったりというのを心掛けたのと、そうだなぁ…うさぎはとにかく元気にぴょんぴょん跳ねるイメージがあるので、動きとしては”あまり止まらない”というのを意識してやりました!
Q:ヒデさんは、ゆうきと共感する所、共鳴する所はありましたか?
ヒデ:共感する所…共鳴するところ…ない!そんなにない!(笑)
Q:あれ?この本だれも何とも共感してない…(笑)
ヒデ:書いた人に対して申し訳ないんですけど(笑)、いや、もうこれはこういう役なんだろうなっていうので、頭の中で無理やり成立させるようにはしてましたけど…少なくとも(女性と)付き合ってああいうふうなところはないなって!
Q:「ああいうふうな所」とは?
ヒデ:例えば、”ごめんごめん”って謝りまくるとか…あとあんまり…”でもうさぎのことが好きだから!”とか、そういう風な事を言うタイプでもないし、さすがに元カノに彼女いるのに頻繁に会いに行こうとはしないし…うん…って考えると、いやこいつ…!うん、どうなんだろうなっていうふうに、思うところは多かったですね(笑)
Q:では逆にこのセリフありえねぇ!みたいなものはありましたか?菜々さんもあれば教えてください!
菜々:ありえねぇはあんまりあんまりなかった!
ヒデ:セリフそのものは別にちゃんと成立してたし…まぁ…最後の方で泣けって言われたのは感情が…ちょっと追いついていかないぞ!ていうところはあったけど(笑)そのくらいかな!!
Q:ではこの話題の繋がりで、ここは難しかったぞ!というポイントはありますか?
菜々:難しかったところ…?モノローグが最初は本当に微塵も読めなかった!本当にマジで読めなくて、稽古場にいた皆(劇団員)に(参考に)読んでもらってたの!そのくらいモノローグはすんごい苦労したけど…今ではモノローグが一番楽しい!ちょーう楽しい!!(笑)
Q:それはどの辺りが楽しさに繋がったのですか?
菜々:ある時、「とりあえずもういいややってみよう!」と思ってふっきれてやってみた時に演出の堀さんからOKが出て、方向性が固まったので、なんだろう、「あ、こんな感じでいいのかな…!」みたいな感じで(笑)
Q:方向性が見えたときに、心に余裕ができたということですね!
菜々:そう!「あ、この方向でとりあえず大丈夫なんだな」っていうのが一応わかったから…!あとはセリフも落とし込めてからは体が自由になったから、それで動けて楽しかったというのは、ありました!
Q:ヒデさんは、難しかったところありますか?
ヒデ:えーと、とりあえず全てなんですけどね(笑)…うーん…難しかった…?
菜々:役と離れ過ぎてて…ってとこじゃない?
ヒデ:(頷き)そこが、近い役だと、こういう所って似てるなっていう所からあてて芝居していくという方法もできるけど、全く、共感できる部分がほぼないってなると、じゃあ頭の中で、こうはやらないだろうっていう事をどうやって成立させようかというところは結構苦労したかなぁと
Q:かけ離れすぎててそことの整合性がなかなか合わなかったということですよね!
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2021年1月9日
インタビュアー:美雪
編集:甘味屋餡子